Valses et Ballades de Chopin
Elio di Tanna, piano
:dimanche 01 Mai 2016 17h00 Église Saint-Éphrem


パリでは、路地や教会に貼ってある張り紙を見てチャペルコンサートに行くのだけど、
今回は時間が限られていて、事前にショパンのピアノコンサートがあるのを調べていたのでそれを聴きに行った

こういうコンサートはだいたい小さな教会で開かれて、
わたしはそれがたまらなくすき
教会のひんやりした空気と柔らかなキャンドルの灯り
ピアノの音が石造りの空間に漂って、スッと抜けていく感じ
場所と音色と時間
洗われる気がする

はじまりにちょっと遅刻しちゃって、だいじょぶかな?っておもったけど
教会の扉の前で、ピアノの音色に体を揺らしていたチケット係のおじさんに招きいれてもらう

そのとき演奏していた曲(わたしは知らない曲だった)ともう一曲
そのあとすこし長く一息置いて、
第一部の最後、Ballade No. 1 in G minor, Op. 23 がはじまった

弾いてくれたらいいな、くらいにおもっていたのだけど まさか聴けるとは
最初の一音が鳴ったとき、夢みたいだね っておもった

この演奏を聴きながら、はじめてバラード1番を観たときのことを思い出していて
はじめからだいすきだったなって

はにゅたが使っていない第2主題の華やかで軽快なパートもすきだけど、
やっぱり彼には第1主題のもの哀しくて掴みどころのない旋律が合ってるなって

実を言うとわたしははにゅたの15-16シーズンN杯以降のバラード1番はあんまりすきじゃなくって
やっぱりプログラムとしてみれば、14-15シーズンの構成と振付がすきだったのだけど、
聴いた演奏がすこし独創的な弾き方だったから、
これもありなんだなっておもって
そしたらはにゅたのそういう解釈だってあるよなって認められた
けどやっぱり、すきなのは初期バラード1番なんだけどね

第二部にも、Waltz In C-sharp Minor, Op. 64, No. 2 があったりしたとおもうのだけど、
バラードで全部の感覚を使っちゃってぽーっとした記憶になっちゃってる
だけど、ほんとうにここに来てよかったなって
そうしっかりとぎゅっと、手を握った時間だった

1時間半ほどの演奏会のあと、まだまだ明るいパリの街を歩いて
左岸と右岸に挟まれた、パリの真ん中にある
サンルイ島のBerthillonでグラスを買って、Pont Marieを渡りながらたべた

まだまだこういう気持ちになる瞬間て、きっとある